カニ味噌
2003/07/25
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連絡:明日通夜、明後日葬儀
いつもというか私も肉親が亡くなるのは 3 回目ですので経験が豊富って事はありませんが、亡骸を見ているととても不思議な気がします。亡骸を見たこと無い方は何のことかわからないとは思いますが、とても不思議なんです。病院でなくなった後というのは、葬儀屋さんが病院の霊安室から裏口へ運び、そこから運び出してくれまして、家に霊柩車で帰ってきます。そして、通夜の日まで家で一緒に過ごします。その時は布団に寝かせているわけですが、胸が動いていないのです。亡くなっているので当たり前なのですが。それがすごく不思議なのです。人間の胸って言うのは大人から子供まで見れば動いているのが普通です。それが、いくら見ても動きません。変だと思われます?でも貴方も経験してみれば同じ事を思うと思いますよ。昨日まで、つい一時間前まで動いていた物が動いていないんです。昨日までと同じような感じで、そして苦しまずに安らかに眠っているにもかかわらず、動いていないです。本当、中身はどこに行ったんでしょう?電池でも入れ替えれば今にでも動きそうです。「魂ってのは抜けて神様のところにいくんだよ」って昔からおばあちゃんに聞かされてきましたけど、本当にそんな気がする瞬間です。だって、躰はあるんだからね。そんな、おばあちゃんも天国へ行ってしまいましたわ。
そういや昨日は大量に涙が出ました。夜中は洪水のように泣いていた感じがします。鼻が詰まって毎朝もらっているポケットティッシュを二つほど完全に使いました。布団が湿気っぽくなりました。二年ぶりか…。
私は泣いた次の日すごく視力が回復します。今日の 1.5 時代ぐらいよく見えました。この現象ってわかる方おられます?省エネさんにでも聞いてみますかねえ。目が腫れたからよく見えるのか、それとも目の固まった筋肉が弛緩されたからよく見えるのか、眼球が現れたからよく見えるのかわかりませんが、とにかく毎回同じ現象が起きます。すごく不思議です。なんとなく亡くなったおばあちゃんが見せてくれていると思えば、心も落ち着きます。
そういえば今回は後悔をしないでおこうと一生懸命看病したつもりでしたけど、やっぱり後悔しました。後悔のない看取り方なんてのは無いのかも知れませんが、おばあちゃんは子供全員と孫と次男の嫁に看取られて亡くなったので幸せだったかも知れません。私も昨日は会社からタクシーを飛ばして帰りました。 6080 円でしたが、タクシーの運ちゃんは上機嫌で 6000 円にまけてくれました。帰ってから 4 時間ぐらいで息を引き取りました。後悔はもっと抱きしめてあげれば良かったかなあと思いました。私も感情の表現がすごく下手でプライドが高いので、あまり人前で特に悲しみの感情を表すことがありません。あれだけかわいがってくれたのに、最後素っ気なく看取ってしまいました。もう絶望的に苦しんでいた昨日や今日行った時点で思いっきり抱きしめてあげれば良かったとすごい思います。もうその時点ではモルヒネ全開で、意識は飛んで睡眠薬で眠り、昇圧剤で血液を無理矢理維持している状態だったので聞こえないとは思いますが、感覚的に伝わっていたのにと思うと、いつもしょうもないことで行動出来ない自分自身が嫌になります。いくら亡くなってから抱きしめてもダメなんだよ……。
まあ死後のことはよくわかりません。もしかしたら肉体がある間は、本当は魂が残って私が抱きしめたのを感じているのかも知れません。そう願っています。感情表現のうまい人になりたいですね……。人の魅力ってのも上がるだろうになぁ〜。
夕食は昨日枕経をあげたあと親戚一同で食べました。銀のさらのお寿司です。そういえば GW にも同じシチュエーションで食べました。その時はおばあちゃんもしんどいながらも一緒に食べていました。今は横で安らかに眠っています。あのときも食べ終わった後は横で眠っていました。違うのは先ほども書いたけど、胸が動いていないだけ。見れば見るほど、動いているような錯覚を覚えました。今日も仮通夜ですので、親戚一同で食べました。本日は店売りの総菜と王将の唐揚げなどでした。私も含め、懐かしい思い出話で一杯です。でもあまり悲しみって言うのはこの時点では沸きません。なぜかというと、おばあちゃんが同じ部屋にいるからです。何度も書きますが、死んだというのを受け入れるのは難しいことです。だってそこに入れ物があるのですから……。棺に入ったとき、本当の悲しみに襲われます。
二日で飲み過ぎなぐらいビールを飲んでいます。こういうときですから、親戚一同普段から飲まない人も寂しさを紛らわすために呑みますし、飲む人はいつも以上に呑んでいます。みんな心から泣いていました。
ゲラ刷り来ました。ほしい方は九能茶を見てください。
本日の気分:悲しみの花:0 時間( 計 0 時間 ),明日のラッキーアイテム:カニ味噌
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2003 年 07 月
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