明日への遺言は今年見た中で現在一番の映画
2008/03/31
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渋谷東急で明日への遺言を見てきました。行く前の私の感覚としたら、産経新聞が協賛しているし国( 文化庁 )もお金を出しているので、きっと右翼先導なありきたりな戦争賛美映画だろうなあと思っていましたが、かなり違いました。
この映画の主人公であり実在した人物「岡田資」は東海軍司令官であった。昭和 20 年、東海軍は名古屋圏無差別爆撃を行った B29 の搭乗米兵を殺害した。これにより B 級戦犯として部下と共に収監され、法の裁きを受けることになる。しかし、米兵を殺害したのは捕虜殺害ではなくアメリカが国際法違反犯した戦犯として死刑を執行したと、国際法を基に米軍の不正を暴きだすという法戦を挑むという内容。法戦を挑むのは、同時に部下を守る( 絞首刑にしない )ために行うという、司令官そして日本男児の魂からでもあった。
右翼的に映るとすれば全体として岡田資は戦前の人ですので、上でも書きましたとおり日本男児ならという精神論になっているところぐらいだと思います。映画の内容は同時に日本の重慶無差別爆撃にもふれており、右か左かは問わないような内容になっています。ただ、正しい戦争を伝えたいということと、リーダーの資質のようなものを見せたいのだと思います。
リーダー的な資質で言えば、ひたすら逃げまくるリーダーばかりの国会中継や政府を見せられている昨今、こんな素晴らしい上司になりたいと思いました。というか、私自身そのように振る舞っている気はするのですが、やはり全然実が伴っておらず金が絡むことになると逃げてしまっていると思いますので反省です。
ネタバレになりますが、米国法には「報復が認められる」という裁判官の問いに「国際法に基づき処罰した」と言い返す部分があります。これが今の日本人、石破茂防衛大臣だったら「米国の通り報復とした」と答え、保身につとめるのです。報復としていれば、岡田自身はおそらく罪と問われても死刑になることは無かったと思われますが、自ら処罰した場合は極刑は免れられないのです。
ただストーリーの展開上、よくわからないのが初弁論で岡田側の弁護士が「無差別爆撃」にふれており、元々岡田にその知識があったのかどうかというのはよくわかりません。もちろん現在の裁判でも弁護士が無罪にするためにあーだこーだ知恵を付けるわけですから問題はないのですが、元々国際法の知識があったのかなあというところに疑問を持っています。
それと映画内容とは直接関係有りませんが、アメリカ軍側の検事役に大脱走で有名なスティーブ・マックイーンの子供と言われている「フレッド・マックイーン」が出ています。映画を見る前に知ったのですが、そう言われればそっくりな気がします。是非とも、バイクを乗り回すシーンが見たかったです。
本日の気分:明日への遺言は今年見た中で現在一番の映画:0 時間( 計 0 時間 )
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2008 年 03 月
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