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終章「え、また?」16時。終了宣言と共にコミケは終了した。菜織が戻ってくるのを俺達はビッグサイト前で待っていた。だいたい1時間ぐらい過ぎて、菜織がやってきた 「お疲れさま、みんな。で、どうだった?」 「100部完売だよ」開口一番、乃絵美が言った。 「すごいじゃない」 「菜織ちゃんのところは?」 これは俺もずっと聞きたかったのだが、聞いてしまうとやる気をなくしそうなのでやめていたが、真奈美が代わりに聞いてくれた。 「私のところも、絶好調だったわよ。5000部完売」 「ご、ごせん…」 俺は開いた口がふさがらなかった、100円で売っても50万…すごい金額だ。たしか菜織は@@@円で売っていたから…考えたくない。 「桁がちがうね」 「でも、気にしないで。同人はがんばった作品を発表する場なので、売り上げ部数なんて本当は関係ないのよ。私だって本当は100部でもいいけど、私の本を読もうとするお客さんがそれだけ来ているのでそれだけ作るだけだから」 「どちらもよくがんばったよ、本当お疲れさま」 真奈美のねぎらいの言葉で、みんなビッグサイトから沈んでいく夕日を眺め、今日までのことを思い思いに思い浮かべていた。夕日も半分沈んだ頃、 「じゃあ、そろそろ帰るか」 俺が声をかける。 「そうだね、お兄ちゃん」 「じゃあ、帰りましょう」 「帰ったら、ぱあっとカラオケに行こう」 菜織の言葉にみんなで 「菜織、君、元気すぎ…」 次は、冬コミだぁ! ♪ いつも みんなの活動 見ている私 本当は助けたいの でもね、同人をばらすと ちょっと巫女がやばいの でもわかってる ゴールはコミケ 最後は ちゃんと私も一緒に ペン入れ トーン貼り やってあげるわ 照れた顔して 言い訳なんかしなくても わかってるなにも言わなくても それが私たちの絆 ずっとあなたとコンビでいたい |